技術部会ブログ


WG1 活動状況


2016年も終わりに差し掛かってきました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、今年度から「新技術検証WG」と名称変更したWG1は
大方の検証も終わり、検証結果の議論を行う段階となっております。

WGの名称通り、今年度から多様な技術や機能(パラレルクエリ、JSONB等々)
について扱うようになったので、検討会ではメンバとしても毎回興味深い話を
聞くことができています。

また、毎年継続的に実施している性能検証の定点観測は今年ももちろん実施しております。
検証結果では去年に引き続き、今年(バージョン9.6)もメニーコアにおける性能向上が確認されています。

さて、今後議論が一段落したら発表資料の作成へと移りますが、今年度から成果物の形式が変更されます。
今までは LibreOffice Writer 文書を PDF に変換しておりましたが、
今年度からは Sphinx を用いた Web 形式となります。
この形式変更により、柔軟な資料の追加や容易な検索が可能となります。

本年は大変お世話になりました。皆様良いお年をお過ごしください。
2017年もPGEConsをよろしくお願いいたします。

(こん)

WG3(課題検討WG)の活動テーマが決まってきました


6月のキックオフから議論が進み、各WGでは今年度の活動テーマを具体化しつつあります。今年度から「課題検討WG」と名前を変えたWG3では「レプリケーション」「異種データベース連携」という大きく2つのテーマで活動していくことになりました。

「レプリケーション」のテーマでは、PostgreSQLの標準機能として組み込まれているストリーミングレプリケーション(SR)について、推奨設定やデータベース障害時の切替、復旧手順といったSR運用のノウハウを最近のバージョンで強化された機能を踏まえて整理していきます。また、マルチマスタ構成が可能なPostgreSQL BDR (Bi-Directional Replication)やテーブル単位での複製が可能なSlony-I、pglogicalといったSRとは異なる方式についても調査、検証を行っていこうとしています。

「異種データベース連携」のテーマでは、PostgreSQLと異なるデータベースをデータ連携する様々な手法(dblink, Export/Import, ファイル転送,レプリケーション, FDW, ETLツール等)について、想定される利用シーンに対してどの手法が最適か?各手法の細やかな違いは?といった観点で情報を整理していく予定です。

WG3は発足当時から「エンタープライズの現場でPostgreSQLを使われている技術者にすぐに使える情報を発信する」というモットーで活動し、ご好評いただいていますので、今年度も有益な情報を発信できるよう活動していきます。

(なか)

2016年度のWG1(新機能検証WG)活動スタート&WG合同検討会を実施


昨年まで「性能WG」として活動してきたWG1は、今年から「新技術検証WG」に名称を変更しました。
名称の変更に伴って検証テーマもこれまでの性能測定・分析に加えて、PostgreSQLの新バージョンで追加された新機能の検証など幅広いテーマでの活動を予定しています。

7月から2回開催したWG1検討会では、ついにPostgreSQL 9.6で実装されるパラレルクエリはもちろんのこと、いくつかの新機能について検証テーマの候補として検討していますので、ご期待ください!
ちなみに新機能だけでなく、これまで継続的に実施してきた性能検証の定点観測は変わらず実施する予定です。

ここ数年のバージョンとは異なり、PostgreSQL 9.6は8月11日に早くもbeta4がリリースされました。
このまま順調にいけば検証を行う時期には正式版がリリースされるでしょう。

また先日、初めての試みとして年度の初期の段階で、全WGメンバー(WG1/WG2/WG3/CR部会)が一同に集まるWG合同検討会を実施しました。
これまで年度の切り替え時期に、全WGメンバーが集まってどのWGに属してどんなことをやっていくかを決めるWG合同振り返り会はありましたが、各WGに分かれた後はそれぞれのWGで分かれて独立して活動していたため、他のWGがどのようなことをやっているのかを知らずに同じような検証をやっていたりしていました。

今年度から各WGでどのようなテーマを実施していくかを全員が集まって共有することで、他のWGがどのような観点でどのテーマを実施するのかを知ることが出来たり、これまで別々のWGで個別に検証していたテーマを今年は協調して実施していく予定です。

5年目となる性能から新機能検証に衣替えしたWG1に今年もご期待ください。

(たか&きた)