技術部会ブログ


WG1(性能WG)の2015年度のその後の活動状況


年が明けて最初のブログはWG1からお届けします。

前回の報告 にてWG1活動を開始したことをお知らせしましたが、その後の状況をご報告します。

現在、PostgreSQL 9.5 beta2を使っての定点観測、BRIN検証、パラレルVACUUMについては検証を一通り終え、まとめに入っています。OSのバージョン違い(RHEL 6 vs 7)については、今検証を行っているところです。

定点観測では、例によって72コア、メモリ2TBという、最大級の規模のサーバでPostgreSQLの限界性能を測定しています。最終報告のまとめはこれからですが、参照系、更新系共にPostgreSQL 9.4に比べると性能向上しているという嬉しい報告が出ています。

期待のPostgreSQL 9.5の新機能であるBRINインデックス検証ですが、予測通りある程度まとめてデータを取得したい場合に、良い性能が出るようです。また、検証の中では、従来からあるパーティショニングとの性能比較も行っており、それぞれの使いわけのノウハウがわかってきました。

5月に開催されるPGEConsの総会で詳しいことを発表できる予定ですので、それまで楽しみにお待ちください。

(い)

WG3(設計運用)の活動状況


WG3はセキュリティとツール活用の2テーマで活動しています。
前回のWG3の記事ではセキュリティのご紹介をしたので、今回はツール活用の方の活動状況を紹介いたします!

ツール活用は、性能監視・バックアップ・パーティショニング・実行計画制御に役立つツール等を調査しています。
また、例えばバックアップなどは複数のツールがあるので、それぞれのツールの使い方やできること・できないことを整理したり、同機能の比較検討をしています。

ツールのインストール方法や設定方法といった導入部分についても成果物の一部として紹介する予定ですので、PostgreSQLの機能拡張を図りたい方、ツール活用にご興味のある方、是非来年春にできる成果物をご覧いただければと思います。

少し早いですが2016年もPGEConsをよろしくお願いいたします。

(下)

WG2の活動状況


本年度は”ストアドプロシージャ/組み込み関数移行”と”PostgreSQL選択基準”の2つのテーマに取り組む予定のWG2ですが、
現時点では以下の様な方針で取り組もうと考えています。

・ストアドプロシージャ/組み込み関数移行
関数については13年度に調査したOracle関数のPostgreSQL対応状況をまとめた資料を最新化し、
そこから、PostgreSQL対応とはなっているものの実践例がないものや、
移行が難しそうなものについて実践及び調査を予定しています。
また移行難易度の高いプロシージャの構文への対応についても出来る限り挑戦しようとしております。

・PostgreSQL選択基準
選定基準(品質要件や、技術要件等)と担当がある程度決まり、
これから各軸についての調査を進めていこうとしております。
また単純に他のDBMSとの比較だけではなく、PostgreSQLの売りとなる特徴的な機能についても調査予定です。(PostGIS等)

また上記に加え過去ドキュメントの全体構成を修正する作業も実施する予定なので、
多くの人に読んでもらえるようなわかりやすい成果物になりそうです!
ご期待ください!

(SSL)